「世界こども助け合いの日」を迎えて

 毎年、1月の最終日曜日(2018年は1月28日)は、「世界こども助け合いの日」となっています。多くの皆さまのご理解とご協力をいただき、カトリック教会のみならず、カトリック系の学校、幼稚園、保育園の生徒や児童の皆さん、保護者の方々からも暖かいご支援をいただいておりますことを、心から感謝申し上げます。

 先日、ユニセフが行っている、「こどもたちの命と未来を守る水支援」のことを知りました。世界の人口の半数以上が水道の水を使えるようになっている現在でも、今なお6億3千万人以上もの人々が、身近に安心して飲める水がなく、池や川、湖や整備されていない井戸などから飲料水を得ているのだそうです。多くの途上国で、水汲みは子どもの仕事です。サハラ以南のアフリカ諸国だけでも、330万人を超える子どもたちが、水の重さに耐えながら、毎日、遠い道のりを歩いています。疲れ果てた子どもたちには、もちろん、学校に通う時間も体力も残されていません。

 エチオピアの13歳の少女が紹介されていましたが、彼女は朝早くから夕方近くまで、炎天下の砂漠を一日中歩いて家族のために水を汲みに行きます。それでも手に入る水は、1日あたり5リットル未満の茶色く濁った水だけです。しかし、家族が生きるために、毎日、小さな少女にはあまりにも過酷な労働を繰り返さなければなりません。近くに井戸ができれば、彼女の人生は変わっていくのではないでしょうか。

 そのような子どもたちが飲んでいる水は、泥や細菌、動物のふん尿などが混じった危険な水で、浄水処理をしないとたちまち下痢を起こしてしまいます。子どもたちは下痢による脱水症状を繰り返すうちに、慢性的な栄養不良に陥り、他の病気にもかかりやすくなります。汚れた水を主原因とする下痢で命を落とす乳幼児は、年間30万人、毎日800人以上にものぼっています。こうした健康被害のために発育が阻まれ、あるいは水くみのために学校に通うことができず、多くの子どもたちの未来が閉ざされています。

 わたしたちの未来を託された子どもたちが、このように厳しい状況に置かれていることは、本当に辛く、悲しいことです。それは、どこか遠くで起こっている問題ではなく、父である神が心を痛めながら見つめ、神の家族全体に問いかけておられる現実でしょう。わたしたちは、このような世界の痛みをわずかでも分かち合い、小さな犠牲を捧げたいと思います。

 昨年皆さまから「世界こども助け合いの日」に寄せられた献金に、前年度繰り越し金を加えて、2017年は、コンゴ、ケニア、ザンビア、マダガスカル、ウガンダ、インド、ハイチへ、総額55,603,937円を送金させていただきました。

 大切な命が脅かされることなく、すべての子どもたちに明るい未来が約束されるよう、皆さまのお祈りとご支援を今年もよろしくお願いいたします。

2017年11月10日
教皇庁宣教援助事業・カトリック児童福祉会
日本事務担当 川口薫